動脈硬化の進行が血液検査から予測できるようになったということが非常に大きいです。


LOX-index®を導入した理由

遠藤先生)近年、予防医学が注目されてきている中で、LOX-index®により、動脈硬化の進行が血液検査から予測できるようになったということが非常に大きいです。また、LDLコレステロールと動脈硬化の相関が見受けられないケースがありますが、動脈硬化を進行させるいくつかの要素の中の脂質の部分で、LDLコレステロールよりもLOX-index®の方が優れているのではないかという期待もあります。さらに、生活習慣改善を指導するための動機付けにも役立つのではないかと思い、導入を決定しました。

林先生)遠藤先生の話に加え、当院は施設特性上MRI/MRA等の画像診断機器を置くことができない医療施設になるため、これまでは見ることができなかった脳梗塞に関する指標を、血液検査から数値で把握することができるようになったという点もあります。

LOX-index®の活用方法

遠藤先生)当院では、他の検査結果も含めてトータルで指導をしていくために、人間ドックのオプション検査としてLOX-index®を導入しております。LOX-index®値が高い場合は、他の検査データも踏まえて、何が原因になっているかを診ていき、受診者に応じた生活習慣の改善指導を実施しています。LOX-index®により、受診者が生活習慣を改めた結果、一年後、実際に良くなっているかが数値で分かります。これにより、生活習慣の改善にやりがいを感じて頂き、予防意識を更に高めてもらうことにも役立っているのではないでしょうか。

林先生)LDLコレステロール値が少し高い方や、ご家族に脳梗塞・心筋梗塞を罹った人がいらっしゃり、気になっている方等には、オプション検査として勧めています。また、特に女性は、閉経後に動脈硬化のリスクが高まるため、そのような方にも勧めています。一方で、脳梗塞・心筋梗塞の予防の観点においては、HDL、LDLコレステロール値だけを見ると異常値ではないものの、LOX-index®の結果が中リスク以上になっている人もいますので、そういった方のリスクを総合的に判断する項目としてもLOX-index®を活用しています。実際、HDL、LDLが正常値でLOX-index®が高い人に対しては、血圧が高かったり、境界型の糖尿病の場合があるので、血圧が高ければ、血圧の治療を行ったり、運動をしていなければ、運動をお勧めしています。

受診者様の声

林先生)ある方は、LOX-index®検査を受診した結果、数値が高かったのですが、問診の結果、仕事でのストレスもあり、タバコを一日に約40本吸っているということが分かりました。結果説明と改善指導を行った後、これを機に一日の喫煙本数を少なくし、いずれは禁煙しようと思いますとのことでした。LOX-index®が、動脈硬化の進行とその先に待ち構えている脳梗塞・心筋梗塞という重大疾患の発症リスクを数値化しているため、生活習慣改善の動機付けには大きな効果があると感じています。

先生のご感想

遠藤先生)LOX-index®は結果が数値で出るため、指導し生活習慣の改善に努めて頂いた結果、次年度改善したどうかを診ることが出来るので非常に説明がしやすいですね。動脈硬化はいろいろな要素を診るわけですが、脂質においてリスクを総合的に診るには非常に有効ではないかと思っています。

林先生)当院で導入後3ヶ月になりますが、LOX-index®については、現状ほとんどの方が初めての受診者になりますので、今後も継続的に受診頂きLOX-index®値と他の検査結果の経年変化を診ることで、指導内容もより具体的かつ効果的なものに精度を高めていきたいと思います。

(左)遠藤 素彦 先生 (右)林 先生

遠藤 素彦 先生
昭和53年東北大学医学部卒 医学博士
日本内科学会総合内科専門医
日本消化器病学会消化器病専門医
日本内科学会認定医
内幸町診療所 所長

医療法人社団六医会 内幸町診療所

・昭和58年6月より帝国ホテルインペリアルタワー内に開設、内科一般診療及び人間ドック等健診業務を開始
・日比谷や銀座に近い帝国ホテルに宿泊しての1泊2日人間ドック(ホテルドック)や、日帰りドックなどの健診サービスを提供
・日本総合健診学会より優良自動化健診施設の指定を受けており、スピーディで精度の高い医療・健康サービスを提供