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LOX-1とは?

①LOX-1とは?

LOX-1は酸化変性LDL(LAB)と結合し動脈硬化を促進します
LOX-1(Lectin-like oxidized LDL receptor-1)は血管の内皮細胞に存在するタンパク質です。発見当初は酸化LDLのスカベンジャー受容体として酸化LDLを認識して取り込む機能が注目されておりましたが、(*1)現在は炎症性マーカーとして研究も進んでおり、動脈硬化の促進因子として注目されております。LOX-index検査では細胞表面上からプロテアーゼにより切り離され、血中に存在している可溶性のLOX-1(sLOX-1)を測定しております。

LOX-1はAT1を活性化し血管障害を引き起こします
また、LOX-1は血管を収縮させたり、塩分を貯留させたりすることで高血圧を促進するホルモン「アンジオテンシンII」とも密接な関わりがあることが分かっております。(*2)
酸化LDLとLOX-1が結合するとLOX-1と隣接して細胞膜に存在するAT1(アンジオテンシンⅡ受容体)が活性化します。それによってアンジオテンシンⅡが増加し血管の傷害が促進されます。

②LOX-1と動脈硬化のリスク因子の関係性

喫煙は血管の炎症を引き起こし、LOX-1の増加にもつながります。実際に、血中sLOX-1濃度が一日あたりの喫煙本数、呼気中の一酸化炭素(CO)濃度 といった指標と相関することを示した報告がございます。(*3)また、禁煙の効果としてLOX-indexも低下したとする研究も報告されております。(*4)
肥満は動脈硬化のリスク因子と考えられおり、LOX-1の増加にもつながります。実際に、BMI25以上の肥満群では血中sLOX-1濃度が高値を示すことが報告されております。(*5)また、カロリー制限や有酸素運動などの体重減少介入を行うことによってsLOX-1濃度が低下することも報告されております。(*6)
糖尿病は、血液中を流れるブドウ糖(血糖)が増える疾患であり、LOX-1の増加にも密接な関わりがございます。血中のブドウ糖とタンパク質が結びつき、熱せられることで産生されるAGEがLOX-1の増加をもたらすこと、Ⅱ型糖尿病患者では血中sLOX-1濃度が上昇することが報告されています。また、血糖をコントロールすることによりsLOX-1の濃度にも改善がみられることが報告されております。(*7)

③LOX-1と他の検査項目

CRPとLOX-1について
CRP (C-reactive protein)は、体内で炎症や組織細胞の破壊が起こると上昇するたんぱく質です。現在は、より高感度系となったCRPなども検査として普及しております。LOX-1とCRPについては、LOX-1がCRPの受容体としても機能し、結合することで血管透過性の亢進を引き起こす作用があることが報告されています。 (*8)また、喫煙群など血管の炎症が進行している群ではsLOX-1と高感度CRPは正の相関があることが報告されております。(r= 0.232, p<0.005)(*3)
BNPとsLOX-1について
BNPは心室から分泌されるホルモンであり、心臓の元気度を表す指標とされております。心室に負荷がかかることで発生し、心筋が他の臓器などに危険を知らせる物質として、いわば心臓の悲鳴を表す指標であると考えられています。検査としては、以前はBNPが広く用いられていましたが、近年では心不全の重症度を鋭敏に反映することが出来るNT-proBNPも用いられます。
LOX-1とNT-proBNPについては、直接の相関関係などは認められていませんが両マーカーとも心不全群では優位に高くなること、心室駆出率(心臓のポンプの働きを表す指標)とも負の相関があることが報告されております。(*9)

1.T Sawamura.et al. :An endothelial receptor for oxidized low-density lipoprotein. Nature 386, 73-77, 1997.

2.Yamamoto K.et al. :Oxidized LDL (oxLDL) activates the angiotensin II type 1 receptor by binding to the lectin-like oxLDL receptor. FASEB J fj.15-271627; published ahead of print April 15, 2015,

3.Rieko Takanabe-Mori.et al. Lectin-Like Oxidized Low-Density Lipoprotein Receptor-1 Plays an Important Role in Vascular Inflammation in Current Smokers;Journal of Atherosclerosis and Thrombosis Vol. 20 No. 6 p. 585-590 2013.

4.M Komiyama. et al.: Smoking cessation reduces the lectin-like low-density lipoprotein receptor index, an independent cardiovascular risk marker of vascular inflammation. Heart Vessels,21 July 2017.

5.Yasuhiro Nomata.et al.: Weight reduction can decrease circulating soluble lectin-like oxidized low-density lipoprotein receptor–1 levels in overweight middle-aged men; Metabolism. Sep;58(9):1209-14. 2009.

6.T E Brinkley.et al.: Caloric restriction, aerobic exercise training and soluble lectin-like oxidized LDL receptor-1 levels in overweight and obese post-menopausal women;Int J Obes (Lond). June ; 35(6): 793–799. 2011.

7.Kathryn C. B. Tan.et al.:Soluble lectin-like oxidized low density lipoprotein receptor-1 in type 2 diabetes mellitus.; J Lipid Res. Jul;49(7):1438-44. 2008.

8.Fujita, Y. et al.: Lectin-like Oxidized LDL Receptor 1 Is Involved in CRP-Mediated Complement Activation,Clin Chem 2011

9.Feyzullah Besli.et al.:The relationship between serum lectin-like oxidized LDL receptor-1 levels and systolic heart failure. Journal Acta Cardiologica  Volume 71,  Issue 2, 2016 .

  • 信州大学医学部 血管生理学教室 酸化LDL受容体LOX-1研究
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