倉敷中央病院 総合保健管理センタ-様のLOX-index®と既存検査の併用の事例
LOX-index® を導入されたきっかけを教えて下さい。
ドック受診者には生活習慣病およびその予備群の方も多いのですが、生活 ・ 食事指導を行っても、なかなか効果が出ないのが現状です。 たとえば当センターで行っている特定保健指導の成功率(体重減少3%以上該当者)は30%止まりです。これは、将来起こるかもしれない心筋梗塞や脳血管疾患に対して、各個人が持っているリスクを具体的に伝えられないことも大きな要因と考えられます。
受診者に効果的に注意を喚起できるような新しい動脈硬化の指標を探している時にLOX-index®を知りました。一般的なドック項目で判明する「現時点の動脈硬化リスク」に加えて、「将来的なリスクを予測する」LOX-index®を実施することで、より詳細な病態把握が可能になり、的確かつ効果的な事後指導につながると考えて導入を致しました。
検査のご活用方法を教えていただけますか?
人間ドックのオプション検査として、受診者全員に提案を行っております。ドックでは血液検査やABI、PWV、頚動脈超音波検査などから得られる現在の状態と、問診などで把握した生活習慣のリスク要因を総合評価して結果説明を行いますが、オプションとしてLOX-index®を加えることにより、より説得力のある説明と指導が期待できます。
またLOX-index®を導入してからすでに1年が経過しましたが、報告書には過去の検査結果も同時に表示されていますので、今後は経時的変化にも焦点をあてて、指導に役立ていきたいと考えています。
受診者の方の評判についてお聞かせいただけますか?
当センターでは、人間ドックの結果は当日に説明し、お渡しするシステムをとっています。LOX-index®の結果は、センターで医師が確認したのち、後日郵送で受診者に届きますが、検査結果について問い合わせを頂くことはそれほど多くありません。
やはり、LOX-index®報告書自体の視覚効果が高くわかりやすいこと、そして丁寧な解説で構成されているため、受診者が理解しやすいことが問い合わせが少ない理由ではないかと思っています。また、多くの方が1年後のドックでもLOX-index®を追加しておられますので、関心の高さが伺えますね。
最後に先生のご感想、ご意見をお願い致します。
LOX-index®は未病の段階から動脈硬化を予測できるため、人間ドックのオプション検査としては非常に有用であると考えています。
特にLOX-index®で異常を指摘された方については、経年で追跡することにより、生活習慣の改善状況や疾患の治療状況が見える化されるため、受診者のモチベーションアップとしてもきっかけになることを期待しています。
この度はインタビューにご協力いただき、ありがとうございました。
センター長 菊辻 徹 先生
1988年 徳島大学 卒業
2007年 公益財団法人 大原記念倉敷中央医療機構 倉敷中央病院 総合保健管理センター勤務
資格/認定:
医学博士
日本人間ドック学会 人間ドック健診指導医・専門医
日本消化器病学会専門医
日本消化器外科学会指導医・専門医
日本医師会認定産業医
日本体育協会公認スポーツドクター
日本医師会認定健康スポーツ医