LOX-1は誘発炎症、およびアテローム性動脈硬化症の発症に重要な役割を果たしている

目的

喫煙は血管の炎症を引きおこし、心血管イベントのリスクを高めるものである。一方でLOX-1は、酸化ストレスの増加やアテローム性動脈硬化プラークの形成や脆弱化に関係している。また、CRPとともに炎症性疾患に関わることが判明している。本検証ではLOX-1と喫煙が引きおこす炎症の関連性を検証すべく実施された。

方法

207名の喫煙者の血清sLOX-1濃度を検証。

結果

血清sLOX-1の濃度は以下のような種々の喫煙因子との相関を示していた。
・一日あたりの喫煙本数 (r = 0.150, P<0.05)
・呼気の一酸化炭素(CO)濃度 (r=0.198, P<0.05)
・Fagerstrom試験用ニコチン依存スコア(r=0.190, P<0.01)

また、血清sLOX-1は高感度CRPなど代表的な炎症マーカーとも相関を示しており(r= 0.232, p<0.005)、
LOX-1が喫煙による誘発炎症およびアテローム性動脈硬化症の発症に重要な役割を果たしている可能性が示唆された。

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